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三十三番観音
  今より約250年前 当毘沙門堂別当普光寺住職弘賢僧正が 西国三十三番の各霊場より 一握り宛の土を持ち帰り 毘沙門堂裏山に西国の霊場を形取り位置風景を選び 一番紀伊の国那智山より三十三番美濃の谷汲山に至る 三十三番観音を一山に奉紀せるを起因となす。
  新緑或いは紅葉のため蒼空を仰ぎ見ることの出来得ぬ樹下を奥山より滾々と流れ出る清流を石伝いに上る谷合。 一番二番と順を追って巡拝する 俗世間の迷走を離脱して唯ひたすら観世音菩薩の慈愛の手に救われる心地こそする。
  山頂に十六番山城国音羽山を奉祀する此所に一休すれば 冷風衣袂を払い疲労の感とみに去る 三方を俯すれば八海駒岳の霊峰雲表に聳え 魚沼の大小群山翠波の如き眺め 又 魚野川の清流銀蛇の如く北に向かい下の風光と称するに価する。
  此所より三十三番まで下り坂の各所の観音像を安置せり 最後の三十三番は当寺境内の観音堂に祀れり 往古より本西国を巡拝する能はざる時 当浦佐霊場を巡拝しこれに代わるもの多数あり 俗に之をお砂踏みと呼ぶ。


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